当面の違反走行対策強化について
電動キックボードの利用者増加とともに一部で散見される歩道走行や飲酒運転等の現状、そして2022年5月25日に警視庁から都内で国の実証実験に参加する事業者として受領した要請を踏まえ、警察をはじめとした関係省庁との協議を行った結果、当面の間、追加の違反走行対策を取り入れることとしましたので、お知らせいたします。
これまでも、飲酒運転を含む重大な違反が発覚した際は警察との連携のもと、アカウント凍結等の対処を行ってまいりました。しかし残念ながら、一部の悪質な利用者によって未だにそのような違反行為が行われていることは事実であり、重く受け止めています。今般、さらなる対策を講じることで電動キックボードという新しいモビリティに対する正しい認知や理解が浸透し、違反走行がなくなることを切に願います。
新たに講じる対策の概要
以下の追加対策を試験導入し、実効性の検証を行ってまいります。
新たに講じる対策の詳細
① 交通ルールテストの更新
LUUPの電動キックボードを利用するためには、警察庁をはじめとした関係省庁によって監修された全10問の交通ルール確認テストをアプリ内で受講し、全問正解しなくてはなりません。
今回の更新では、10問を「連続で」正解しなければ合格とならない仕様に変更するほか、設問ごとに背景知識について補足を行う画面を表示させます。また、イラストなどを活用し、より理解度が高まる工夫を施します。
なお、本テストは改正道路交通法の施行に向けて、設問内容や難易度の見直しが今後必要になると考えております。具体的な内容については関係省庁とも協議の上、近々アップデートを行う予定です。
② 利用時の注意喚起画面のアップデート
飲酒運転や歩道走行に関するアプリ内での注意喚起を強化させます。
本日以降、電動キックボードのライド前には歩道走行と飲酒運転について注意を促す通知を時間帯に関わらずアプリ内に表示し、さらに利用者から理解したとの同意を得る方法に変更をいたします。また、月に数回を目安に、アプリを開いたすべての利用者に対し飲酒運転は違法である旨伝えるメッセージを表示させ、注意喚起に努めます。
③ 繁華街における一部ポートの利用制限
都内の主要な繁華街である渋谷、新宿、六本木などにおいて、お酒を提供し、かつ深夜まで営業されている飲食店が集中する場所に近い約10箇所のポートにて、一定期間・時間帯の利用制限を行います。
飲酒運転の撲滅のためには警察主導のもと、一人一人の意識を変えていく抜本的な対処が必要であると考えております。しかしながら、電動キックボードに関してはまだルール整備における黎明期であることから、理解の周知に要する期間として2か月間の利用制限を実施いたします。
・対象時間:毎週金曜日と土曜日の24:00〜翌朝5:00
・対象期間:7月1日〜8月末まで
・制限内容:当該ポートからの電動キックボード貸出不可 ※返却のみ可能
・対象ポート:渋谷、新宿、六本木周辺のポート
・周知方法:当該ポートに利用制限を告知する看板を設置
④ 警察による啓発活動や取締りへの協力
弊社では、実証実験を開始させていただいて以来、違反走行等に対して警察と連携し、取締りへの協力を行ってまいりました。この連携を引き続き迅速に行うほか、共同での啓発活動も行ってまいります。具体的には、渋谷警察署や新宿警察署等が主催する飲酒運転撲滅キャンペーンに参加し啓発に努めます。また、その他の交通安全イベントやキャンペーンにも積極的に参加し、正しい交通ルールと違反走行の危険性に対する理解の浸透を目指します。
当面強化する違反走行対策としては以上となりますが、中でもポートの利用制限においては、日頃から正しくご利用いただいている大半の方々に我慢を強いることとなり、お詫びを申し上げます。弊社としましても、今回のような利用制限をせざるを得ないことは、多くの方が日々の移動手段として電動マイクロモビリティを活用し、その利便性を感じていただける機会を奪ってしまうことであるだけに、残念でなりません。
これらの取り組みが利用者に広く知られることで、違反行為の注意喚起と、安全な走行の啓発につながっていくことを願ってやみません。なお、以上の安全対策は実証実験の取り組みの一環として、安全・安心な利用方法や環境整備のために試験的に導入するものであり、今後の有効性・実効性の検証が必要です。引き続き、警察をはじめとした関係省庁と協議を継続し、適切な対処を講じていく所存です。